うたかたの日々、ボリス・ヴィアン、ミッシェル・ゴンドリー。

投稿者 : YAMAKAWAshoko on

あるものはコロコロと転がり、あるものはポタリと落ちて散る、はかない植物の露の雫。
そんなはかない色彩の記憶のカケラを閉じ込めた「DEW DROPS」シリーズ。

ネックレスのリニューアルに併せて「DEW DROPS-Chloe」シリーズの名前を「DEW DROPS-water lily」に変更しました。

 

このシリーズの製作モチーフは「睡蓮/water lily」。
トップ部分を睡蓮の花、チャーム部分を睡蓮の下に広がる池の水 に見立てた装身具です。
 

下の画像は旧作。こちらを見るとより分かりやすいかと思います。

上が睡蓮の花、下のチャームが睡蓮の花の下に一面に広がる水。


それに加えて、もう一つ強烈なモチーフがあります。
それは、フランスの作家ボリス・ヴィアンの1947年の小説、「日々の泡」

 

映画の「うたかたの日々」の上映後に日本語原作を読んだのですが、この小説、表現がとてつもなく面白い!(映画は残念ながら未だソフト化されていないようです。)

自分のライターに太陽の数滴を入れたり、真鍮の水道栓からにょろりと鰻が出てきたり、ピアノを演奏すると、曲に合わせた美しいカクテルが自動調合されて出てきたり。

色んなカタチや色彩が頭の中に広がってくる、美しくもシュールで時には哀しい世界。

 

映画「うたかたの日々」日本語版パンフレット表紙

 

そして、登場人物のChloe(クロエ)という女性(↑画像の女性です)、「肺に睡蓮が咲く」奇病を患います。このインパクトが強く、未だに睡蓮というキーワードで思い出す小説だったりします。
ここからシリーズの名前をDEW DROPS-Chloe」にしたのでした。

 

この映画、少し前に「ムード・インディゴ うたかたの日々」というタイトルでミッシェル・ゴンドリー監督が再度映画化したので、こちらの方が有名ですので、ご存知の方も多いかもしれません。

映画「ムード・インディゴ」Yahoo!Japan映画より お借りしました



ミッシェル・ゴンドリー監督は映画「エターナル・サンシャイン」でも有名な映画監督。以前はミュージシャンのPV(プロモーションビデオ)を毎回斬新な映像を作り出し、その度に話題になっていた監督でもあります。

そのPVたち、どれも本当に強烈なインパクトのある個性的なものばかりで。

現世にいるのに別世界にあちこちに連れ回されるというか。時空をむりやり行き来させられているような、、、。

それだけ自分が見ている、今生きている世界が全てであり、ファンタジーと現世が交わると強烈な違和感というか「引っ掛かり」を感じるのかな、と思ったり。
新作のPVが出る度に繰り返し繰り返し、何度も見入っていた大好きな監督ということもあり、色々引っくるめて「うたかたの日々」という小説は縁があるのかなあ、と思ったりもしています。

個人的に特に強烈だったのがこちら↓のPVたち(厳選2本)。どちらも昔のPVですが、いつ観ても新鮮!

Kylie Minogue - Come Into My World 
1:10あたりから、「えっ!」となります。その後はずっと頭が混乱した感覚。
The Chemical Brothers - Star Guitar


映像と音楽(リズム)が完全にリンクしています。


気付くまで「なんか変だ」と奇妙な「引っ掛かり」を感じながらも気付かない、違和感しかない時間を過ごすPV。

 

小説も映画も自分の経験ではない、ある意味ファンタジーの世界。

cuff-ifで製作している「空想石」も作者の子どもの頃の記憶・色彩・触感、色んな「引っ掛かり」の空想の産物たちを改めてカタチにしたもの。

昔観た映画、記憶に残る小説、いつか触れた感触。

子どもの頃だけではなく、大人になるにつれて、その時に読んだ小説・映画・演劇、などなど。他の人が生み出したものを擬似体験することで「引っ掛かり」を増やしていってるのかなあ。

日常生活ではなりを潜めている「いつかの引っ掛かり」を落とし込んで製作していってるんだなあ、と改めて回想しながら製作しているシリーズです。

旧作の「睡蓮の花の下に一面に広がる水」をイメージしたひたすらに透明なチャーム。
改めて見直すと新鮮で、着せ替えチャームとして生まれ変わらせたいな、と少しずつ試作を進めたりもしているところです。

 

上の画像は今年5月にプレゼントしていた画像中央/右のクリスタルのチャームたち。実は、この流れで新しい着せ替えチャームを作ろうと集めていたクリスタルを放出したチャームたちでした。

少しずつ繋がっていくコトとモノ。

面白いなあ。